建物を考える時昔のように掘っ立てで柱を立てる訳ではありません。現在ではコンクリート基礎が一般的で強度あるようです。その際、地盤が弱くては意味をなしません。当然地盤調査の上で地盤改良を行います。要するに軟弱な地盤にセメントなどの凝固剤を混ぜて軟らかい部分を強度のある地盤に改良する訳です。
その上で建物全体に鉄筋を細かく200㎜の升目に敷き詰めコンクリートで固める基礎工事を行います。もちろんこのコンクリートを施工する下には防水シートを敷き詰めて以後、地面からの湿気が床下に入り込むのを防ぎます。
コンクリート立上げの部分にも200㎜ピッチで鉄筋を配筋します。基礎は端っこの部分に負荷がかかりますので隅にも△のコンクリートを入れて強度を増す事も行います。
木造住宅と言っても日本の伝統工法の他に2×4(ツーバイフォー)などの新しい工法も外国から入ってきました。2*4工法は負荷を壁全体で支える工法で柱はなくパネルを積み重ねて出来ています。 日本の伝統工法柱では骨組みに柱を建てその上に横荷材をほぞでつないでいきます。そして柱の間に壁を付けて出来ています。どちらも木造という点では同じなのですが内容は似て非なる物になります。2*4工法は合板主体になりますが伝統工法無垢材が主体で土壁で仕上げると言う事は自然素材が主の材料です。
屋根には瓦屋根・鋼板屋根・スレート屋根などがあります。瓦屋根の材料は土で高温で焼いてありますから寒暖の差を吸収し一番長持ちしますし差し替えと言って割れた物やひびが入った物を簡単に取り替える事が出来ます。
鋼板屋根は最近ではGL(ガリバリュウム)鋼板と言って錆びにくい鋼板で葺く物がほとんどになってきました。そしてこの工法は屋根を軽くするという利点もあります。
スレート屋根は色々なメーカー名で出ていますが要するに石綿板(もちろんノンアスベスト)に防水塗装加工が施してある物です。従って劣化による割れはもちろんこの防水塗装面の寿命が尽きると雨漏り起こします。
屋根は自分の住居なのですが改まって見る事が少ない部位です。気が付いた時には雨漏りの被害が大きくなっている家も沢山あるようです。ご注意下さい。
建物にとって樋も大事な部分です。最近では銅の樋からブリキに変わりその後ほとんどがエンビ(塩化ビニール)になっています。形も半丸から角まで有り色も選ぶ事が出来ます。屋根と一緒で雨の日は外に出て自分の家など見る事があまり無いので建物が被害を受けている事が多くあります。樋の雨漏りは住まいの寿命を著しく短くします。
外壁仕上げ土壁・板壁・サィデングといろいろありますが最近町中では防火のためにサィデングが多く使われています。これも屋根材と一緒でセメント板に柄を付けてその上から塗装がしてあります。メーカーも多く色・柄共に豊富な中から選べます。
土壁は郊外へ行くと多く施工してある壁材量で昔は土壁がほとんどでした。 人が住むのには暑さ寒さをしのぎ湿度調整なども出来て土壁は体には適した材料です。工期を縮めるためにと施工性の面から施工する事は少なくなってきています。
板壁は主に土の荒壁を塗った上から杉板を施工してあります。材料はやはり杉板が一番多く見かけられます。そして下に塗ってある土壁を保護するのも目的の一つになっています。
その上、杉板は思いの外 雨や強い日差しに強く長持ちする事は確かです。京町家の側面に貼ってある物には随分と月日の経った物を見かけます。最近施工する場合は耐水の防腐剤などを塗って強さと美しさを兼ね備えている物も出回ってきました。
チョットふるい施工になりますがモルタル塗りの上に塗装をすると言う方法もあります。塗装材料も製品が良くなってきましたので防水効果も望めます。古くなってくると壁自体のクラックを補修した後に再塗装される場合が多くなっています。再塗装の目安は5年から8年位の周期でしておかないと防水効果が無くなってしまい水が進入し腐敗を招きます。もう一つの目安は手のひらで壁を擦って塗料が手についてくる様ですと塗料はかなり劣化しています。
こんな町家改修も出来ますよ。
何年か前に壁をモルタル塗りし腰をタイル貼りに換えられました。
懐かしい格子をはめて増築前のに当初あった懐かしい町家の形に戻しました。簾をかけて夏は朝顔なんかで日陰を作ります。又格子で中が見えにくくなっているのも気に入って頂きました。
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